戻らない時間 8
実際の病名は、急性肺性心でした。
その後、会社は私たちに、「労災の手続きをしても無駄だから、しないほうがいい」と、申請を押し止めようとしました。
それでも、私たちが強く労災申請をしたいと申し出ると、しぶしぶ書類を書きました。
会社から言われたせいか、茨木労働基準監督署へ労災の手続きをしに行ったときも、初めから、「これは認定外になることはまちがいない」と言われました。
いままで一生懸命会社のために働き、夫は職場で倒れたのに、なんのための労災かと激しい怒りを感じました。
まじめに働いた老に対して、役所はなにもしてくれないと思い知りました。
もう、だれも私たちを助けてくれない、そんな絶望感で打ちのめされていました。
このままでは、亡くなった夫は犬死です。
働きすぎの結果が「死」につながり、その「死」に対して、会社も労働基準監督署もなんの補償もしてくれない。
残った家族は、怒りと悲しみを抱えて、黙って生きていくしかないのでしょうか。
四年前までは、「過労死」という言葉さえ知りませんでした。
その私がいまは、この言葉の重みと、痛いほどの悲しみを抱えて生きています。
「過労死」に対する労災認定が、早く正当になされる世の中になるよう、願ってやみません。
今や仕事上のストレスで身体を壊す人がたくさんいますから、なんとかしないといけませんね。